世界銀行が発表した2020年の報告書では、コロンビアの低学力者の割合は15%にも上ると推定されています。これは、日本のような先進国と比較すると大きな課題と言えます。
コロンビアでは、都市部と農村部、富裕層と貧困層の間で、教育環境や学習機会に大きな差が存在し、教育インフラの不備も深刻な問題です。
Enterprise Singapore は、グローバルな提携ネットワークを通じて、 Neeuroとの提携に関心を持つ南アメリカの企業を紹介していました。これが、NeeuroとAZ Proyectosの出会いのきっかけとなりました。
アマン・プレストンが率いるAZ Proyectosは、学習障害を持つ生徒が直面するユニークな課題に対処できる可能性を認識し、Neeuroのニューロフィードバック技術に注目しました。
教育分野での豊富な経験を持つアマンは、コロンビアの教育機関と協力し、学習障害のある生徒への支援を行っています。心理学者や神経学者から見識を得て、生徒の多様なニーズに対応するための特別なツールの重要性を実感しています。
コロンビアの教育制度において、公立学校は重要な役割を担っており、全体の約80%を占めます。AZ Proyectosは、こうした公立学校との連携を積極的に推進することで、教育機会の均等化に貢献しています。
各州には学習障害児のための専用の予算が設けられており、AZ Proyectosはこうした予算を活用した支援プログラムの開発・提供を行っています。
主にディダクティクスに焦点を当てた現在のツールとは異なり、アマンのチームは、特に認知スキルをターゲットにしたソリューションの必要性を認識しました。
アマンと彼のチームは、NeeuroFITやMemorieアプリを含むNeeuroのソリューションを採用し、60人のトレーナーと8人の専門家からなるチームで、45校の350人の生徒を管理しています。
彼らは学校と協力し、教育長に進捗状況を報告し、グループセッションを実施し、学習障害のある生徒に緊密なサポートを提供しています。
彼らは定期的に学校を訪問をすることで、継続的な関与とNeeuroのソリューションの効果的な統合を保証します。
しかし、コロンビアにおけるNeeuroのソリューションの導入は、学習障害のある生徒が教室を共有しなければならないという課題に直面しました。
コロンビアでは、インクルーシブ教育の理念に基づき、学習障害のある子どもとそうでない子どもが同じ教室で学ぶことが一般的です。クラスの人数が多かったり、教師がテクノロジーの導入に消極的であったりといった問題が、シームレスな統合の大きな障害となりました。
このような困難にもかかわらず、全体の授業が終わった後Neeuroのソリューションを用いて補講をすることでアマンと彼のチームはそれを克服し、インパクトのある成功例を紹介しました。
その顕著な例のひとつは、当初は字が読めないとレッテルを貼られていた小学3年生の生徒が、実は人前で読むのが苦手だっただけで、読解力自体は問題なかったというケースがありました。
心理学者と協力し、アマンはNeeuroを使用して、精神年齢が8歳だった15歳の生徒に、Neeuroを用いて効果的なサポートにつなげることができた事例もあります。
従来の方法とNeeuroの解決策を交互に用いたトレーニング計画により、3ヶ月以内に学業が大きく向上しました。
プログラムを利用して成功したアマンは、子供の学習上の課題を正確に把握し、適切な解決策を提供するNeeuroの能力を高く評価しました。彼は、学習障害というレッテルを超えて、子供の問題を純粋に理解するプラットフォームの役割を高く評価しています。
「Neeuroのソリューションがあれば、私たちがやっていることが学習障害のある生徒のために中心となっていることを証明できます。このソリューションが機能していることを知ることは、認知障害を持つ生徒の問題解決に本当に役立つのです。」アマンは、Neeuroを教育機関に推薦する理由をこう語りました 。
最近、AZ Proyectosとコロンビアの地方自治体は、ペレイラ市内の教育機関とのパートナーシップを拡大することを計画しています。
また、ドスケブラダス市でも、新たに7つの教育機関と提携し、Neeuroのソリューションを導入する予定であり、両市の教育向上へのコミットメントを強化しています。
AZ Proyectos Educativosはペレイラ市政府と協力、 市内の33校にNeeuroFITキットを引き渡し
今後、アマンは、保健分野へのNeeuroのソリューションの導入、学校でのMemorieアプリの拡大、SenzeBandと並ぶ総合的なアプローチのための追加ソリューションの開発などの取り組みを通じて、認知障害者のための包括的なエコシステムを構築することを構想しています。
彼のビジョンには、健康分野での認知能力への対応、認知トレーニング、継続的なカリキュラム開発などが含まれ、最終的には特にラテンアメリカでの企業成長を目指しています。